切り絵師 チャンキー松本さんによる金刀比羅宮 公式カレンダー「2024 こんぴらさんカレンダー」と絵本「まいごのビーチサンダル」(村椿菜文 作/チャンキー松本 絵)の原画40点をご覧になれます。初日の8月24日〔土〕と翌25日〔日〕は
イベント「切り絵師 チャンキー松本さんがやってくる‼」もあります。
「2024 こんぴらさんカレンダー」制作について
2023年の夏の一ヶ月強、東京のアトリエにて「こんぴらさん」の風景を貼り絵で制作していました。貼り絵の和紙は鳥取県の因州和紙を使用しています。この和紙をハサミで切って貼って描いてゆくのです。
私は下書きせずに切っていきます。下書きをなぞると絵の完成度は高くなるのですが、私の好みとしては絵の中にライブ感が欲しくなります。そこで生まれる緊張感や、思いがけない瞬間を制作過程に作品に求めています。
貼り絵を描きながら、私の心は18歳まで暮らしていた香川での暮らしを思い出していました。お椀をひっくり返したような山、神社やお寺、田んぼや川や瀬戸内海の島々。そして、もちろん小学校の遠足できたこんぴらさんの⾧い階段を一段ずつ登るようにして、こんぴらさんの貼り絵を仕上げました。
このカレンダーを手にして貼り絵を見た方が、香川県に旅したいなーと思ってくれたら嬉しいです。そして、こんぴらさんの階段を登って、風景を眺めて、お祈りして、みなさまに新しい思い出が生まれることを願っております。
絵本「まいごのビーチサンダル」について
絵本「まいごのビーチサンダル」は神奈川県葉山(かながわけん はやま)の作家「村椿菜文(むらつばきなあや)さん」の物語と貼り絵作品の共作です。
海を舞台(ぶたい)にした冒険物語なので、海の貼り絵をいっぱい描きました。
そのころフィリピンの海の中をダイビングした体験があり、海の中の光の表現や、色とりどりな珊瑚(さんご)など、楽しく集中して制作しました。
幼い頃、高松市の宇高国道(うたかこくどう)フェリー乗り場近くの港町で暮らしていました。高松工芸高校(たかまつこうげいこうこう)を通っていた時もよく瀬戸の海を眺めていました。私の描く海の風景のそこらかしこには、瀬戸内海が映り込んでいるように思います。
絵本のテーマは「みんなさよならしながら生きていく」。たくさんの出会いと別れが、またぼくらを未来のどこかへと、冒険させるのです。
チャンキー松本